海外旅行・出張に必須!海外Wi-Fiの使い方&選び方を解説

取材協力
LAN・無線LANガイド 岡田 庄司さん
ライター歴は20年以上。パソコン通信時代からネットワークに興味を持ち、LANや無線LANが一般に普及する前からLANの話題を追いかけ続けている。著作はすでに40冊を超え、テクニカルライターとしても活動している。

海外旅行にスマートフォンを持っていくとき、普段国内で利用しているドコモ/auといった回線まで持っていくことはできません。海外でスマホを利用するには、海外で利用できる回線を利用する必要があります。今回は、海外で利用できる海外Wi-Fiについて解説します。

目次
海外Wi-Fiとは
海外Wi-Fiの使い方
海外Wi-Fiの選び方
おすすめのレンタル海外Wi-Fi

海外Wi-Fiとは

海外旅行には、誰しもスマホを持っていくかと思います。そんなときに困るのは、回線をどうするかということ。国内で利用しているドコモ/auといった回線は海外で利用できないのです。ただ、データローミング (data roaming)というサービスを使えば海外でもインターネットに接続することはできます。

データローミングとは、契約しているプロバイダの電波が届かない海外に行ったとき、現地の提携先電話会社の電波を利用してインターネットを利用するサービスのこと。しかし、現在契約している料金プランは適応されず、1パケットごとに〇〇円、30秒ごとに〇〇円というような従量制課金となります。

そのため、国内と同じ様な調子で使っていると、帰国後に膨大な料金を請求されることも。そんな中で、おすすめしたいのが海外Wi-Fi。海外Wi-Fiとは、国内で契約できる海外専用のWiFi提供サービスです(以後海外Wi-Fi)。
空港
詳しくは後ほど説明しますが、海外Wi-Fiは手頃な料金で安心して利用できます。契約やWiFiルータの受け取りも国内でOK。海外の空港でも、現地のサービスを利用してWiFiルータをレンタルすることもできますが、やはり契約を含めて言葉の問題があります。また、以前は、外国でレンタルした方が海外WiFiよりかなり割安でしたが、現在では海外WiFiでも十分対抗できるサービスとなっていいます。

海外Wi-Fiの使い方

契約・受け取り・返却方法

海外wi-fiの契約方法は色々ありますが、基本的には国内で事前にオンライン申込となります。支払いは、ほとんどの場合クレジットカードが選択できるので簡単かつ短時間で済みます。

海外で利用するWi-Fiルータは、自宅やオフィスに宅急便で送ってもらいましょう。その他に、出国する空港で受け取ることもできます。ただし、この場合、海外Wi-Fiの業者によって受け取ることができる空港が限定されているので、自分が利用する空港で受け取り可能か契約のときにチェックしておくことが重要です。
Wi-Fiルーター
また、受取カウンターは出国ゲートの外にあるので、必ず出国手続き前に受け取っておきましょう。国内線で海外出発空港に到着した際、そのまま到着口を出ず出国ゲートまで行かないように注意してくださいね。せっかく契約してもWi-Fiルータを受け取ることができなくなります。

返却も同様に、宅急便で送り返したり到着した空港で返却することになります。この場合も、返却カウンターが到着した空港にあるか事前にチェックしておきましょう。

使用前・出発前にしておきたい設定など

外国でインターネットを利用するにあたり、出発前にスマホの設定を変更しておく必要があります。

iPhoneの設定

ここでは、まずiPhoneを例にとって説明します。

まず最初にデータローミングをOFFにします(設定→モバイル通信)。データローミングがONになっていると、海外で現地の通信会社に接続してしまい、先に述べたような高額請求が来る可能性があるのです。また、念のためにモバイルデータ通信自体もoffにしておきましょう(設定→モバイル通信)。これでWi-Fi以外で接続できなくなります。
iPhone設定画面
さらに、iOS9以降にはWi-Fiアシストという機能があります。Wi-Fiアシストとは、Wi-Fiの電波状態がよくないときに自動的にモバイルデータ通信に切り替わる機能です。これも併せてoffにしておきましょう(モバイル通信の画面の一番下で設定)。
iPhone設定画面
次に、Wi-Fiを無駄に使わない設定もしておくと便利です。まず、appleが提供しているiCloudサービス。これは、iPhoneに保存したデータを自動的にインターネット上に保存するサービスですが、短期間の海外旅行では必要ありません(設定→自分の名前→iCloud)。
iPhone設定画面
また、アプリの自動アップデートがonになっている場合は、offにしておきましょう(設定→iTunes StoreとApp Store→アップデート)。アップデートが必要な場合は、出発前にしておけば問題ありません。
iPhone設定画面
さらに、アプリによっては起動していない時でも位置情報の更新などバックグラウンドで通信を行うアプリもあります。これもoffにしておきましょう(「設定」→「一般」→「Appのバックグラウンド更新」→「Appのバックグラウンド更新」)。これで全てのアプリがバックグラウンドで作動しなくなります。個別にoffにしたいときは、下に表示されているアプリでoffを指定してください。
iPhone設定画面

Androidの設定

Androidでも基本的にはiPhoneの場合と同じになります。まず、データローミングの設定をoffにし、併せてモバイルデータ通信もoffに。次に、アプリの自動更新をOFFにします(システムの設定→もっと見る→モバイルネットワーク)。
Android設定画面
ドコモクラウドやau Cloudといったクラウドストレージサービスを使っている場合は、OFFに設定しましょう。また、Androidスマホでもバックグラウンドで作動するアプリがあるので、これも停止しておきます。設定方法は、「システム設定」→「開発者向けオプション」→「実行中のサービス」を選択すると実行中のアプリが表示されます。ここで、1つずつアプリを選択して「停止」をタップすればOKです。

もし、「設定」に「開発者向けオプション」が表示されていないときは、「設定」→「端末情報」→「ソフトウェア情報」→「ビルド番号」を何度もタップし、「開発者向けオプションが既に有効です」という文言が出たら表示されるようになります。
Android設定画面

使用前・出発前に準備しておきたいもの

海外Wi-Fiで利用するWi-Fiルータは、必然的に外国で充電することになるでしょう。日本と外国では電気プラグの形状が違うため、海外対応の変換プラグを準備しておくことが重要です。充電器は、100vでも220-240vでも作動するものが多く存在しますが、もし100v専用の充電器であれば変圧器も必要になります。
変換器
出典:Amazon
海外旅行充電器 変換プラグ A・O・BF・Cタイプ コンセント マルチ電源プラグ TESSAN 2USBポート付 USB充電器 ヨーロッパ/アメリカ/イギリス/オーストラリア等世界中150ケ以上の国に対応。
このほかに、モバイルバッテリーも用意しておいた方が良いでしょう。内蔵の電池が切れたとき、コンセントの無い環境でも引き続き利用できます。あまりネットを使わないのであれば、軽量の5,000mAh程度のバッテリー、グループ旅行で利用したりよくネットを利用する場合は10,000mAh前後のものがおすすめです。
モバイルバッテリー
出典:Amazon

フリーWi-Fiに潜む危険性

現地に行くとフリーWi-Fiがあります。フリーWi-Fiは、空港やホテル/カフェやレストランなど国によってはあちこちにあり、その気になれば無料で利用することもできます。そのため、海外Wi-Fiを持っていても、利用容量を節約するために使いたくなる場合も多いかもしれません。

しかし、フリーWi-Fiはセキュリティが確保されていないため、ツールを使えば傍受され、通信内容を第三者に見られてしまう可能性があります。たとえば、どこかのサイトにログインする際のIDやパスワードが漏れて不正アクセスされる可能性もあるのです。したがって、むやみやたらにフリーWi-Fiを使わず、セキュリティが確保されている海外Wi-Fiを使うことをおすすめします。
カフェのフリーWi-Fi

海外Wi-Fi利用上の注意

やはり海外Wi-Fiは積極的に利用したいところ。その際の注意点をお伝えします。

Wi-Fiルータの電源をこまめに切る

Wi-Fiルータの電源を常時onにしておくと、すぐに電池切れで利用できなくなります。必要になったときだけ電源を入れるようにしましょう。どうしても長時間使用しなければいけないときは、充電器を使いながら利用してください。

何故かネットにつながらない

手元にあるWi-Fiルータは国内で認定されている機種なので、現地のWi-Fiルータより感度が低い場合があります。また、海外には、繁華街でも近くに基地局がなかったり、地下鉄内に整備されていなかったり、世界遺産の近くなど、そもそも基地局が設置できない場所もあります。そのような場合は、電波の届く場所に移動するしか手段はありません。国内のように人工カバー率99%という環境は、海外では期待できないことを覚えておきましょう。

海外Wi-Fiの選び方

ポケットWi-Fi

3G・LTEを選ぶ基準は?

海外Wi-Fiのサービスには、3GプランとLTE(4G)プランが用意されています。国内では、ほとんどのユーザがLTEを使っているかと思いますが、海外Wi-Fiでは3Gプランの方が安く、どちらにしようか迷うこともあるかもしれません。

結論からいうと、多少高くてもLTEで契約するのがおすすめです。地方などは3Gでしか繋がらない場所もありますが、LTEであれば3Gも使えます。3Gはあくまでも緊急用と割り切るのが良いでしょう。

実際に海外で3G回線を利用すると、Webページがなかなか表示されません。写真を送信するといった上りの速度も遅く、場合によっては容量の比較的小さいLINEの写真でも1分以上かかることも。インスタグラムで高画質の写真を送信したり、動画を送信したりするのは、3Gではかなり辛いことになります。テキストメールしか利用しないといった用途以外は、LTEが必須と言えるでしょう。

容量の目安は?

海外Wi-Fiを契約するにあたり、利用可能容量の選択が出てきます。海外では、国内のように容量を気にしないでデータ通信を行うことはできません。適切な容量の契約をするようにしましょう。

以下は、海外Wi-Fiレンタル業者「グローバルWiFi」が提唱している容量です。容量を検討する際の目安にしてみてください。

1日あたり250MBで利用できること

  • Web閲覧 :約1,000ページ
  • メール送信(画像添付 500K) :約500通
  • LINE音声無料通話 :約600分(約10時間)
  • MAP閲覧(グーグルマップで道を調べる ):約67回
  • Youtube閲覧(HD画質):約2分 
  • Skypeビデオ通話:約7分

1日あたり500MBで利用できること

  • Web閲覧:約2,000ページ
  • メール送信(画像添付 500K):約1,000通
  • LINE音声無料通話:約1,200分(約20時間)
  • MAP閲覧(グーグルマップで道を調べる)約135回
  • Youtube閲覧(HD画質):約4分
  • Skypeビデオ通話:約15分

1日あたり1GB で利用できること

  • Web閲覧:約4,000ページ 
  • メール送信(画像添付 500K) :約2,000通 
  • LINE音声無料通話:約2,400分(約40時間) 
  • MAP閲覧(グーグルマップで道を調べる):約270回 
  • Youtube閲覧(HD画質):約8分
  • Skypeビデオ通話:約30分
Webページの閲覧やメールの送信など、必要容量が少ないサービスであれば最低の1日あたり250MBでも良いでしょう。しかし、動画を利用する場合は上位の契約が必要になります。

また、Wi-Fiルータは複数人(多くは5名が限度)で利用することもできます。友人と一緒に旅行する場合は、1契約を分けあって利用できるので、1人当たりの費用を抑えることができますね。一方、必要容量は人数倍になるので、その辺りを勘案して契約容量を決めましょう。
海外旅行

オプションとサポート

海外Wi-Fiには、接続サービスのほかにオプションでレンタルできる機器もあります。一番のおすすめは、話した言葉をその場で現地の言葉に直してくれる翻訳機です。訳は画面に表示される訳ではなく現地語で話します。何でも翻訳してくれる訳ではありませんが、道を尋ねたり食事を注文したり、トラブル時の対応などの旅行会話程度であれば対応が可能な機器が多いです。

また、飛行機の風きり音やエンジン音など騒音を減らし、小さな音量でも音楽が楽しめるノイズキャンセリング機能付きイヤフォン、全世界の電源コンセントに対応する海外旅行用変換プラグもレンタルできます。

サポートとしては、Wi-Fiルータを無くしたり盗難にあったときの弁済費用を補償してくれたり、カメラ/スマホといった貴重品の盗難・破損やパスポート盗難時の費用もサポートしてくれる保証もあります。もちろん有料になりますが、必要に応じて利用すると安心できるでしょう。

おすすめのレンタル海外Wi-Fi

イモトのWi-Fi

イモトのWi-Fi
イモトのWi-Fiは、2008年に日本で最初に海外Wi-Fiレンタルサービスを始めた会社で、それなりに実績があります。万一、海外でサービスが利用できない場合は全額返金してくれますし、何かトラブルがあったときのサポートは、国際電話やメールで24時間年中無休で行ってくれます。

2018年8月現在、渡航日の30日前・45日前・60日前までに予約するとWiFルータのレンタル料金がそれぞれ10%OFF・15%OFF・20%OFFになります。

グローバルWi-Fi

グローバルWi-Fi
グローバルWi-Fiの特徴は、受け取り返却のできるカウンターのある空港が多いこと。他社のサービスの場合、成田/関空といった主要空港に限られる場合が多いですが、グローバルWi-Fiは福岡空港/博多空港/宮崎空港/那覇空港/旭川空港/新千歳空港/仙台空港/静岡空港/小松空港などでもOK。地方空港を主に利用するユーザーにおすすめです。

フォートラベル グローバルWiFi

フォートラベル
フォートラベル グローバルWiFiの特徴は、日本人がよく渡航する国で最安値のプランを提供していること。長い旅行ほどお得になります。WiFiルーターは、国内10カ所の空港で受け取ることができますが、渡航先がハワイ/韓国/台湾であれば、現地の空港やオフィスなどで端末の受け取り/返却もOK。旅行の行き帰りの荷物が減るのは嬉しいですね。

Wi-Ho!

wi-ho
出典:wi-ho
Wi-Ho!の海外Wi-Fiサービスの特徴は、アメリカ/カナダ/ハワイといった主要16カ国に限定されてはいますが、一日使い放題無制限プランが用意されていることです。旅先でデータ通信量の上限に達し低速通信になることもありません。LINEやSkypeなどの動画送信や、仕事上どうしても容量の大きなメールの送受信が必要なユーザーにおすすめです。また、総額3,000円以上で宅急便による受け取り料金が無料になります。

海外Wi-Fi比較サイト

海外Wi-Fiは、渡航先や旅行日数、容量、速度によって料金が複雑に変わります。さらに、あまりメジャーではない渡航先の場合、サービスが展開されていない会社も。Wi-Fiルータを受け取ることのできる空港も会社によって異なります。

このように条件が複雑なので、いちいち公式サイトで比較するのは時間がかかってしまいます。そんなとき便利なのが、海外Wi-Fiの比較サイトです。おすすめは「海外携帯比較ナビ」。数多くの海外Wi-Fiサービスを指定した条件で絞り込み、一覧で比較できるのでとても便利です。
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本記事を参考にして、楽しい海外旅行を満喫してくださいね。