人気再燃のフィルムカメラ、一眼レフは入門者に最適! 

取材協力
JOHN CHEESEBURGER Cactus Rulez
2006年のフリーランス起業以来、国内外と多くのアーティストを手がけてきたフォトグラファー。またサボテンに魅了され2017年秋にサボテン専門チャンネルも開設。サボテン研究に余念がない。PICUPのライターとしても活動中。

人気が再燃しているフィルムカメラ。デジタル化してもヴィンテージレンズのテイストを損なうことなく楽しめ、コツさえ掴めば初心者でも簡単にデジタルカメラでは決して味わえない醍醐味を堪能できます。

目次
フィルムカメラとは
フィルムカメラの種類
ヴィンテージ1眼レフカメラの魅力
1眼レフカメラの選び方
一眼レフの楽しみ方
一眼レフの撮り方
現像
主なフィルムメーカー 
今でも買えるマニュアルフォーカスフィルム一眼レフ 
これがなきゃ始まらない、特選フィルム 

フィルムカメラとは

3253
デジタルで簡単に写真が見れるこの時代に、手間も時間も要する「フィルムカメラ」というものがあり、関わりを持ったことがあるのは30代後半以上だろうなと思っていたところ、かつて一世を風靡し今も尚販売し続けているレンズ付きフィルム「写ルンです」が女子高生の間で人気とのこと。

驚きです!
4185
首の皮一枚で消えそうで消えなかったカルチャー、手間を楽しむ極致とも言えるフィルムカメラ。でも今回は「写ルンです」ではなく、誰もが知る最もベーシックカメラな「一眼レフ」をフューチャーしてご紹介したいと思います。

撮る仕組みはほとんど一緒

意外かもしれませんが、デジタルとフィルム、この両者の論理的な仕組みはほぼ同じなのです。顕著に異なるのはレンズを通してカメラにやって来た光(=像)を受け止める場所と、その後の写真を見れるまでの処理。受け止める場所は、フィルムカメラがフィルムなのに対してデジタルカメラはセンサーという電子部品になります。
digi
フィルム/撮像センサー、それぞれがレンズから入ってきた情報を受け止めたあと、フィルムの方は化学反応を起こしそこに像が焼き込まれ、デジタルの方はセンサーが情報を解析して電気信号に変えます。

そしてフィルムはそれを「現像」というさらなる化学処理を行い、印画紙に「焼き込み」という処理を行って、晴れて"写真"として手にすることができるのです。一方、デジタルは電気信号を背面の液晶モニターに送ることで、撮影後瞬時に"画像"を確認できます。

現像こそが醍醐味

dev
「現像」という言葉を聞いて、なんか面倒だなと興味が沸かない人はまずフィルムカメラに向いていません。一方、現像ってどうやるの?と興味を持った人はフィルムカメラを楽しめるでしょう。なぜなら、この現像こそフィルムカメラの醍醐味でもあるのです。

化学処理を施す現像ですが、凝った人は自分で液体を用いて行います。しかし大変手間と労力がかかるので、街の現像屋さん(=DPEショップ)に持って行くのが一番簡単。フィルムを預けて1時間もすれば写真を手にすることができます。「手にすることができる」、これこそが味噌なのです。液晶モニターでのデジタル表示とは意味が違います。
hoh

アナログの温かみ

デジタル写真はとても美しいです。でも、どのカメラでも同じ安定の「綺麗さ」なのです。フィルムカメラは、特に古いクラシックカメラを使って写真を撮る場合、レンズの個性・メーカーごとに異なるフィルムの個性がケミストリーを起こします。そうして出来上がった写真はとても個性的で、しかも温かみのあるテイストが目にする人の心を捉えます。

SDカードなどのメモリーカードでは耐久性や速度、エラーレートの大小が違うだけで、基本的にメーカー変えたからって写りに個性が出ることはありませんからね。

経年変化を楽しむ

電池もしくは電源さえあれば永久に変わらないデジタル画像。しかしフィルムで撮って現像し、プリントした写真は「形あるものいつかは」という言葉の通り、時間の流れと共に色褪せていきます。

最近若い人が「写ルンです」を買って行くという話に触れましたが、スマホのモニターが映し出す画像でなく、マテリアルとして「視覚」と「触覚」、そして独特の「香り」で写真を味わい、そして形として残る。そんなところが若い人には新鮮なのかもしれません。

経年変化…それは年齢性別問わずロマンを感じさせてくれるものであり、まさに栄枯盛衰の美を一枚の写真が見せてくれるのです。
Melrose (LosAngeles/1992) Rollei 35使用
Melrose (LosAngeles/1992) Rollei 35使用
上の写真は白黒フィルムで撮影した写真。撮影した1992年から26年の歳月を経て実際に色味が変化しています。撮影当時はもっと白黒でしたね。

中古カメラはピンキリ

pinkiri
とまぁ、現像とかなんとか難しく考えず、クラシックでおしゃれな、それこそ毎日でも持ち出したくなるようなヴィンテージカメラを見つける旅に出ましょう。さて、どこにどのようにすれば出会えるのか、いくらくらいするのか?

基本的には中古カメラ店を見つけるか、ネットで探すかのどちらかになります。こんな時代ですが、都会には大概カメラ店というのは今だにあるものです。ただ、地方の町村はそうとも限らないので、ネットショップに頼る方法もあります。
ugoku
実店舗だと店員さんと話ができ、詳しい状態を聞くこともできるのですが、ネットだと商品ページの情報に頼るほかありません。ただ、出品者というのは必ずメアドなり電話番号なりを掲載しているので、どのような状態かを問い合わせてみましょう。掲載していない情報が聞けるかもしれません。

何せ古いものですから、状態、価格共にピンキリです。数十年も使い倒されたものに完璧なものなどないので、そこだけは念頭に置いていてください。

フィルムカメラの種類

今回はカメラの代名詞でもあり、最も人気の高い一眼レフをご紹介しますが、フィルムカメラって他にどんなものがあるのかをみてみましょう。

一眼レフ

3241
一眼レフは、実は100年以上もの歴史を有するカメラで、レンズの奥、カメラのボディー中央にレフ板(ミラー)が設置してあり、この構造がレンズから見えたものそのままを写真にするという直感的な撮り方を可能にしています。取り扱いも容易なので初心者にはおすすめです。

二眼レフ

224
一眼レフは撮影レンズ1つのみがボディーに付いていますが、二眼レフは構図を確認するファインダーレンズをその真上に付けてしまった、ちょっと変わった形をしたカメラ。

愛嬌ある顔と120ブローニーというフィルムで撮る正方形の写真がとてもアーティスティック。しかも、カメラとしての取り扱い所作もいかにも年代物のクラシックカメラを彷彿とさせます。何がおしゃれかって、全部おしゃれです。

ビューカメラ

rail
いわゆる大昔風の蛇腹付きカメラで、建築写真や大掛かりな広告写真に用いられてきました。しかし、このカメラでできる特殊な効果が今やパソコンでいとも簡単にできることと、このカメラがやたらデカくて容易に持ち運びして使えるシロモノではないので、今やレガシーとしてごく一部のマニアたちによって愛され、大切に保存されています。

レンジファインダー

range
スナップをサクサクっと撮るのに役に立つ、とてもコンパクトなカメラで、かの有名なライカがまさにこのレンジファインダーです。今でも中古市場を賑わせている中心的存在で、撮り方に少々慣れは必要なものの、直感的にシュパパパッと写真を撮りたい、そんな「感性の人」におすすめのカメラです。

インスタントカメラ

inst
ポラロイドやチェキに代表されるように、撮ったらすぐにカメラからジジジっと印画紙が出てきて、数十秒待てば写真が浮き上がってくるという、その理念は今のデジカメにも相通ずるものがあるカメラです。

レンズ付きフィルム 

uturu
簡易なレンズと写真を撮るシステムが文字通りフィルムについていて、撮ったあとは本体ごと現像店に出し、フィルムを取り出して解体後はリサイクルされるという、1回使い切りのカメラです。フジの「写ルンです」が有名。

現在でも観光地では必ず売られているので絶滅はしていない様子。それどころか、若者の間でも話題に。

ヴィンテージ1眼レフカメラの魅力

ザ・カメラ

thecam
カメラをイラストで簡単に描いて、と言ったらほとんどの人が一眼レフの形を描くと思います。つまりカメラのアイコンでもあり、カメラそのものと言っても過言でないのが一眼レフではないでしょうか。
cam

直感的

ces
クラシックカメラにも色々なタイプのものがあり、その中でも一番ひらめきに即応性があるカメラが一眼レフです。それはやはり一本のレンズでそこから見えたまんまの姿を「切り取る」というシンプルな撮影方法が魅力的です。

そういう意味ではスマホなどのデジカメで撮るのと感覚は近いのかもしれません。一眼レフこそ、フィルム初心者にもおすすめです。

レンズ交換可能

ldsc
積極的にレンズを交換しながら様々な画角の写真が撮れるのも一眼レフの魅力。しかし相当古いモデルには「レンズ交換不可」の一眼レフもあるので注意が必要です。まぁ付いているそのレンズで極める、と捉えても一興です。

レンズが交換できるタイプの一眼レフであれば、規格の合うものを中古カメラ店(及びネットショップ)で探し、異なる画角のレンズを楽しむこともできます。Nikonなどは今でも当時のマウントに接続可能なマニュアルフォーカスレンズを普通に販売しているので楽しみ方も広がります。

一生使えるものも

ヴィンテージの一眼レフカメラは電池を用いずにフル機械式。メンテナンスさえしっかりしていけば一生使えるでしょう。
ponkotu
子の代、孫の代と受け継いでいくことも夢ではありません。売りに出されているものは残念ながらその時点でそうはならなかったものの、購入したあなたが新たなレガシーの息吹を与えることができるのです。

そして何よりも、

aan

1眼レフカメラの選び方

価格

hmc
そのカメラが渡り歩いたユーザーがどのように扱ったかが価格のカギを握りますが、年代も古く希少性や保存状態が良いもの、当時も相当な値段だったものはやはり今でも高いようです。機能性を重視するなら、改良を重ねてスペックが熟成されてきた50年代後期から60年代初頭のものが価格的にもバランスが取れているようにも思います。

ルックスのヴィンテージ度を重要視するのであれば、安さに対しての欠陥はある程度の覚悟が必要ですね。まぁ、気にいったカメラがあまり高ければ値段交渉するのもありです。そもそも中古なわけですから定価などないので。

年代と状態

jt
ヴィンテージと言われる"芸術品"たちに本記事ではスポットを当てているのですが、電気的な制御が全くない機械式の一眼レフとなるとやはり光学系に支障が出ているものが多かったりします。
penta
たとえば、一眼レフは頭頂部(軍艦部)のペンタプリズムという部分に逆像を正像にするためのプリズムを内蔵していますが、このメッキが剥がれてファインダーに影を落としたり、レンズの状態が良くてもファインダーのガラス窓に傷やホコリが混入していると、フレーミングの時に気になるかもしれません。
pain
レンズもしかりで、カビや曇り、また当時のガラス生成技術の問題(今のものよりもガラス表面が柔らかかったのです)で、綺麗にしようという気持ちが仇となり拭き傷などもついてしまったりしています。そのような状態って、店頭では店主とのやり取りの中で実際に目にして確認できますが、ネットでの購入となると相手の顔が見えないぶんリスクはつきものです。

かと言ってナーヴァスになることはありません。ネットで購入したクラシックカメラ、中古カメラ屋さんに持参してみてください。もちろん、フィルムでも買いがてらに。結構色々教えてくれますよ。
AAC
彼らはフィルムカメラのスペシャリスト。現在はマイノリティーな存在となってしまったフィルムカメラユーザーとはいつまででもそれについて語っていたいのですよ。中古カメラ屋さんとの交流はクラシックカメラをこれから学ぶ、もしくはすでに始めている人にとっても推奨すべきことがらです。

著名な1眼レフメーカー

Nikon

nikon
Nikonはフィルムカメラではその比類なき性能を世界中から評価された、まさに日本のフィルムカメラの頂点を征くカメラでした。今の60~70代以上にとっては「いつかはクラウン、いつかはニコン」と高級車と高級カメラの代名詞であったそうです。代表モデル「ニコンF」の発売当時の価格は当時の大卒初任給の7ヶ月分だったらしいので、現在の貨幣価値に換算すると140万円もするという…すごいですね。

Pentax(ASAHICAMERA)

px
日本のカメラ黎明期を牽引したのはNikonな感がありますが、実は初めて一眼レフを販売したのは当時は旭光学工業株式会社だったペンタックスの「アサヒフレックスI」なのです。その後は中判カメラの645で評価を受けるなどニッチな部分を攻めていますが、フィルム一眼レフでも確かな技術で多くの名機を輩出しました。 

Canon

canon
現在デジタル一眼レフでは世界シェアトップを走るCanonもフィルム一眼レフではNikonの後塵を拝していたそうです。迷走していた一眼レフ黎明期を終え、70年代に入って「F-1」の発売によってプロ御用達の看板も背負えるようになると、電子化の波に乗ってから数々の名機を輩出しました。デジタル時代にあえてフィルムをいじってみたいというフィルム入門者にも扱いが容易なことから人気を博しています。

Voigtländer

vl
「フォクトレンダー」は170年以上前からカメラを作っているドイツの伝統ある老舗ブランドで、大人の事情で色々ありながらも現在もレンズのみを販売しています。1950年代末から70年代にかけて一眼レフを作っていましたが、60年代初期の完全機械式の一眼レフはあまりにも複雑な内部機構から修理を投げ出す職人が続出したとのこと。

一度壊れたら直せないカメラと言われつつも現代でも動く奇跡の個体があるらしく、機械式フィルム一眼レフのコレクターは血眼になって探しているとかいないとか。

Zeiss Ikon

icon
このレンズの甘美な響きにどれだけ多くの人が魅了されていることか。「ツァイス」のレンズ、中でも「ゾナー」や「テッサー」は名玉と呼ばれ、その描写力はシャープネス、湾曲収差の少なさ、ボケの美しさなど、どれを取っても比類なきものと称されました。現在のデジタルカメラのレンズは美しさ及べど、このツァイスの"味わい"は再現不可能と言われています。

一眼レフの楽しみ方

icgn
シンプルに、直感的に、写真を楽しむことができる一眼レフ。楽しむためには言うまでもなくフィルムが必須。まずはそのフィルムに関して知ってもらいましょう。

フィルムとは 

film
私が調査したところによると、デジタルに取って代わられる前に「カメラで写真を撮るにはフィルムが必要」だった時代があったことを認識できるギリギリのラインは今の22歳。10代ともなると物心ついてカメラを認識した頃にはすでにデジタルカメラだったという…すごいですね。

そんな世代には信じられない話でしょうが、フィルムというのはSDカードみたく何ギガバイト、何百何千枚と写真が撮れるものではなく、「24枚撮り」「36枚撮り」と撮影可能枚数が決まっています。冗談ではなく、最大で36枚です。
gz
そして撮ったらすぐに写真を見ることができるわけではなく、フィルムに化学処理を施す「現像」という処理と、そこから印画紙に焼き付ける「プリント」という2つのプロセスを踏まないと写真を手にして見ることができません。

感度

kando
フィルムには必ず感度というものがあり、撮影場所の明るさに応じてフィルムを選択する必要があります。「ISO感度」といいます。明るい場所=ISO感度100、曇天の屋外などのやや暗い場所=ISO感度400や800、夜景の撮影など暗い場所での撮影=ISO感度1600などです。
iso
デジタルカメラで慣れている人は昨今のデジタルカメラではISO感度ウン万などが当たり前で、最高で1600など信じられないことだと思います。しかもボタン一つでそれを変えられるわけですから。フィルムでは、よほど夜間に撮ることがなければ最も中庸なISO-400を入れておけば、日中屋外でも室内でも、晴天でも曇天でも、まずまず無難に写真を撮ることができます。

ネガとポジ

negapozi
フィルムは「ネガ」と「ポジ」という二種類があり、そのどちらもフィルム一眼レフで使えますが、主に使うのはネガです。ポジはすごく綺麗なのですが、後述する「露出」と呼ばれる明るさの調整をシビアに行わなければならないので、写真を撮る上で失敗が少ない「ネガ」が一般的には普及しています。

白黒フィルム

bw
白黒フィルムというのはなかなか奥が深いもので、スマホやデジカメで撮った写真をアプリで白黒にするのとはまたちょっと意味が違います。白黒写真は色の情報がシンプルに白と黒の二色しかないため、カラー写真よりも構図をシビアに捉えられます。撮り手が何を思い、何を伝えたくてその写真を撮ったのかがものすごくクローズアップされるので、故に写真が大胆かつかっこよいのです。はっきり言ってやみつきになります。

データ化

データ化
フィルム一眼で撮った写真、インスタなどのSNSでアップできるのでしょうか?答えはもちろん「Yes」。しかし写真をスマホのカメラロールに入れるには、写真を画像データ化しなければなりません。写真のデータ化は現像に出した時に大概のDPE店で1000円するかしないかの有料オプションとしてやってくれます。データ化さえすればあとはアプリでの編集もできますし、そのままSNSにアップもできます。

自宅でもデータ化できる

wagaya
データ化を自分の家でできたら便利ですよね?プリントした写真を自宅の複合機でスキャンする方法もありますが、それよりも高い精度でより美しく写真をデータ化するには、現像したフィルムからのダイレクトスキャンがおすすめ。自宅でもできるんです!安価なフィルムスキャナーも販売されているので、写真を複合機でコピーするより綺麗にデータ化できて、しかもトータルで考えるとリーズナブルですよ。

CanoScan9000F MarkII

CanoScan9000F Mk2は22,690円(2018年9月現在)というリーズナブルな価格帯ながらも9600dpiという高精細スキャンが行え、クラシック一眼レフの持つヴィンテージな表現をそのままデータとしてスマホやPCに取り込むことが可能です。価格的にも、DPE店で現像のたびに毎回データ化料金払うよりは簡単に元が取れてしまうのではないでしょうか。SNSアップを頻繁に行いたい人にはマストアイテムになるでしょう。
出典:Amazon
キヤノン フラットベッドスキャナ CanoScan9000F MarkII
23,140円(税込)
2018年9月26日 14:16時点
価格および発送可能時期は表示された日付/時刻の時点のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、購入の時点でAmazon.co.jpに表示されている価格および発送可能時期の情報が適用されます。

一眼レフの撮り方

フィルム装填の仕方

film
フィルムを使ったことがない人のために、簡単にフィルムの入れ方を解説します。写真は一眼レフではなくレンジファインダーという種類のカメラを使っていますが、フィルムを入れる仕組みは一緒です。

カメラの蓋を開ける

urabura
裏蓋を開け、左のくぼみにフィルムを装填します。フィルムは基本的に突起している方を下向きに左のくぼみにフィルムのベロが右に出るようにセットします。

クランクを持ち上げる

clmk
フィルムの芯に咬ませるクランクという部分を引っ張り上げて、フィルムを装填後、再びクランクを押し込みフィルムを固定します。
フィルムカメラ
フィルムカメラ

巻き上げ軸に差し込む

ue
フィルムを写真(上)くらいの長さを引き出し、巻き上げ軸(スプール)についているスリットにそれを挿しこみ、巻き上げレバーで一度フィルムを巻き上げ、シャッターボタンを押し(レリーズ)、また巻き上げレバーを引き、スプールへの巻き付きを確実にします。
フィルムカメラ
in
その際フィルムを送るギア(スプロケット)にしっかりとフィルムの穴が咬んでいることを確認してください。これがちゃんと咬んでいないとフィルムの巻き上げができず、写真を撮ることができません。
spl

フィルムを送る

cls
0
カメラの裏蓋を閉め、撮影枚数カウントダイヤルをA(もしくは0)に合わせ、これが1になるまで巻き上げとレリーズを繰り返します。
sq

露出とピント

ropi
日頃みなさんが使っているスマホなどのデジカメは露出もピントも自動で最適な状態にコントロールされているので無難に写真を撮ることができるのですが、1950年代から60年代にかけて作られたクラシックな一眼レフカメラは全て、これらを手動で行わなければなりません。

ちなみに露出とは写真を撮るときについて回る原則的なことでして、「シャッター速度」「絞り」「フィルムISO感度」の3要素を指します。一般的にいう綺麗な写真とは、この露出の3要素が適正に揃っていることを指し、これを「適正露出」といいます。いわゆる、暗かったり明るすぎなかったり、まさにバランスの良い写真のことです。
esges
まぁ難しく考えないでください。なんとかなります。

露出計を使えば万事OK 

expm
なんとかするために「露出計」という機器を使います。この機器を使うことにより、今現在の天候や室内の明るさの中で、かつ、今入っているフィルムのISO感度に合わせたバッチリの絞りとシャッタースピードの数値をはじき出してくれるという、最強の助っ人です。がしかし、最近はなんとスマホが露出計になってしまうというアプリが出ていて、これが意外に正確で驚きです。

露出計アプリを使って撮ってみる。

今回は「light meter」というアプリを使ってみます。iPhoneの人はApp Storeで、それ以外の人はごめんなさいです。以前は無料だったのですが、今は1300円になっているのでご注意ください。他にもApp Store,Google Play共に「露出計」または「light meter」と入れると無料のものも結構出てきますので、そちらでもほぼほぼ機能も使い方も似たり寄ったりなので、本記事もそれらを使う際の参考になるかと思います。
icon
アプリインストール後、ホーム画面に写真(上)のアイコンが出てきます。
gmn
最初にカメラにセットしたフィルムの感度を設定し、画面上でピントを合わせたい部分をタップします。オレンジ色の測光フレームがそこに移動したらHOLDボタンを押し、そこのフレームがある位置の適正露出の値が表示されます。その出た目をフィルム一眼レフ側に設定すれば適正露出で写真が撮れるという、大変簡単なアプリです。それでは実際に使ってみます。
wani
今回のテスト被写体は私が自宅で飼育しているこのどう猛なワニでいこうと思います。使用するカメラは一眼レフではなく、ヴィンテージのレンジファインダーですが、基本的にプロセスは同じなので心配ご無用です。 

1.適正露出を得る

1
カメラにセットされているフィルムの感度が400なので、ISO感度を400に。そしてワニにピントを合わせ、測光します。

2.露出を変える

cg
しかしこのTv(シャッタースピード)1000というのはこのカメラの限界値を超えているので、現実的なところでTv値が250くらいに落ちるまでAv(絞り)の数値を上げます。結果、F5.0がちょうど良いことがわかりました。

3.カメラに露出をセット

s
レンズの胴回りのリングのうち、真ん中のリングで絞りを調節しますが、出た目のF5.0の目盛りが無いため、大体の感じでセット。

詳細は別の機会にいたしますが、「絞り」というのはレンズからの光の流入をコントロールするということで、この値の大小で写真の雰囲気が激変します。数字が小さければ小さいほど背景のボケが大きく写真が立体的に、数字が大きければ大きいほど写真のピントが前後に合うエリアが大きくなることで、奥行きのある写真となります。

4.シャッタースピードも変える

m
次に、レンズの一番レンズ寄りのリングを回してTv(シャッタースピード)を調整。250にセットしたいのですが100の次が300なので、目測で250にセット。このアバウトさもヴィンテージカメラの魅力の一つ。

5.撮影

露出を決めたら次にピントを合わせる。
rgf
このレンジファインダーはレンズについている最もボディ寄りのノブ付きのリングでピントを合わせます。一眼レフでも幅に違いはありますが、レンズについているリングを回してピントを合わせます。
push
ピントを合わせたらシャッターボタンを押します。あとはパッションのおもむくままに、撮り続けるのみです。

現像

フィルムを全て使ったら現像に出しましょう

フィルムは24枚撮り、36枚撮りと、全枚数を消費しなくても途中で「必ず巻き戻してから」現像に出すことも可能です。ただ、カメラから抜いたら出来るだけ早めに現像を行いましょう。最近では現像を行なってくれるところを見つけるのもなかなか難しいですが、チェーン店の「パレットプラザ」や「カメラのキタムラ」など、探してみれば案外近くにDPE店があるものです。

先ほどの試し撮りした写真、パレットプラザに同時プリントに出してこんな感じに仕上がりました。
px
決してシャープではありませんが、オールドカメラ独特の甘くノスタルジックな色合いの写真になりましたね。レンズによっても全然違うので、積極的にいろんなレンズを試してみましょう。

ネットでプリント依頼 (トイラボ)

mj
日頃忙しかったり、近くにDPEショップがない場合はフィルムを宅配で送ってデータで受け取るネットDPEサービスもあります。さすが現代、便利です。

プロ用プリントラボに持ち込む 

pro
コンテスト応募や個展など、ここぞ!という際はプロラボを利用して写真をプリントしてみてはいかがでしょうか?どの街にもあるというわけではありませんが、最近はネットサービスも行っているので気軽に利用することができます。 プロのプリント職人が一枚一枚丁寧にハンドプリントする「プロラボ」がおすすめです。卓越した技術とそれに見合った料金が、レベルの違うプリントを体験させてくれます。結構感動ものですよ。

主なフィルムメーカー 

富士フイルム

fj
出典:Amazon.co.jp
日本で今もフィルムを作り続けるフィルム最大手メーカー「富士フイルム」。最近でこそ最高級化粧品の販売なども手がけていますが、それも全てフィルム技術がベースにあればこそ。現在でも肌質感が最高の「スーペリアプレミアム」や普通に綺麗で失敗のない写真が撮れる「プレミアム」、ポジフィルムでは定番の「ベルビア」など、多くの歴史を刻んできたフィルムレガシーたちは今でも購入可能です。

Kodak

kdk
出典:Amazon.co.jp
一度使ったら最後、もう「コダック」の虜です。アメリカの古き良き風を感じさせてくれるコダックは、その色彩表現自体がアメリカン・ドリーム。白黒フィルムとして評価の高いTXシリーズはそのメリハリの効いたシャープな画質が多くのアーティストに支持されています。最近は減産によって随分と価格が上がっていますが、世界中の「酒代削ってでもコダック」な人々によって、フィルムレガシーは守られ続けています。

今でも買えるマニュアルフォーカスフィルム一眼レフ 

基本的に中古の機材です。中には半世紀以上も前のものもあるので、商品のコンディションに関して出品者の表記事項をしっかりと確認し、また出品者にメールで詳細を確認するなどご自身が充分に納得した上でご購入下さい。また、基本的に全て一点物です。既に売り切れている場合もあるのでその旨ご了承ください。

アサヒフレックス (PENTAX) +58/2.4【中古カメラ フィルム一眼】ランク:B

ペンタックスがその昔、旭光学工業だった1954年に販売した一眼レフで、まだペンタプリズムが無い頃のものなので、二眼レフのようにウエストレベルファインダーで覗き込むようにして撮るという実に変わったアイテムです。ペンタックスは今でもどこかニッチなところばかりを狙ってくるメーカーですが、この頃からそうだったのですね。搭載しているタクマーレンズの描写の美しさには当時から定評があり、レンズだけを求める人も大勢いるほど。

ちなみにこのモデルの一年後、このアサヒフレックスが「ペンタプリズム」を搭載したことにより、「アサヒペンタックス」と現在私たちが知る名になりました。

出典:楽天市場
アサヒフレックス (PENTAX) +58/2.4【中古カメラ フィルム一眼】ランク:B
26,480円(税込)

ニコン F ニッコール-O 2.1cm F4 純正専用ファインダー付

名機の名をほしいままにしたニコンFに、レンジファインダー用の当時としては革新的な技術であった広角ワイドレンズをセットにした最高にホットなセット。烏骨鶏の卵で作ったホットケーキにベルーガキャビアを載せて食べたようなもので、レンズのヌケの良さはさながら司法試験を一発で受かった気分にさせてくれるほど。

とにかくヤバいアイテムです。何しろNikonは現行の交換レンズラインナップの中にもこのカメラで使用可のものもあるのですから、おじいさんの体と孫の目が合体したようなものです。なんて味わい深き哉!

交換レンズは純正にラインナップはあるが、基本的にマニュアルフォーカスのもののみ。下記公式サイトにて純正の交換レンズを紹介してますが、本機にはマニュアルフォーカスレンズのみ対応可。
Fマウントレンズ製品一覧 | NIKKORレンズ | ニコンイメージング>>
ニコンのFマウントレンズ製品一覧ページ。
出典:楽天市場
ニコン F ニッコール-O 2.1cm F4 純正専用ファインダー付
154,440円(税込)

キャノン Canonflex RP 標準レンズ付き 

1959年に販売され人気を博した「キャノフレックス」マイナーチェンジを施して翌年に発売された「RP」に、外付けのセレン光電池式の露光計をセットにしたもので、露出計も正常に動いているとのこと。

Canonといえば現在は交換レンズの大王としても君臨しているので、もしや、と思う方も多いと思いますが、残念ながら現行のEFレンズは装着できないので、交換レンズを探す場合、当時のFLレンズやRレンズを見つけるしかありません。現行のEFレンズはつかないので、当時のFLレンズかRレンズを見つけるしかないのです。
キャノン Canonflex RP 標準レンズ付き 
21,600円(税込)

ツァイスイコン CONTAFLEX IV【中古 レンズシャッター一眼レフカメラ】 

1957年製 一眼レフというのはシャッターが上がると同時にミラーが上がり、ファインダーへの光路が遮断されることからシャッターが閉じてミラーが降りるまでの一瞬の間画面がブラックアウトしますが、このカメラは設計上、次のフィルムが巻き上げられるまでブラックアウトしたままという、そんなところも愛嬌を感じる歴史の遺産です。ついているレンズはツァイスの名玉として名高い「テッサー」。I型と違いレンズ交換は可能。
ツァイスイコン CONTAFLEX IV【中古 レンズシャッター一眼レフカメラ】
54,000円(税込)

Voigtlander ベッサマチック+50/2.8【中古カメラ フィルム一眼】ランク:B

1959年ないし60年に発売されたセレン電池による露出計がついたタイプの一眼レフで、抱きしめたくなるようなルックスは古今東西のヴィンテージカメラLOVEな人々のハートを鷲掴みにするには充分すぎるほどのエナジーを秘めている破壊力満点のカメラです。恐ろしいくらいに素直でいかにも欧州的な発色が楽しめるレンズには多くのフアンがいます。
出典:楽天市場
Voigtlander ベッサマチック+50/2.8【中古カメラ フィルム一眼】ランク:B
27,480円(税込)

MIRANDA FV(CH)+オートミランダ50/1.8【中古カメラ フィルム一眼】ランク:B

日本に一時期存在した狛江に本社があった幻のカメラメーカー「ミランダ」。1955年に国産で初めて"ペンタプリズム"を搭載した一眼レフを発売したことで注目を集め、本機は1966年に発売されたモデル。間違いなくレアアイテムなので、そういうものが好きな人にはたまらないのではないでしょうか。
出典:楽天市場
MIRANDA FV(CH)+オートミランダ50/1.8【中古カメラ フィルム一眼】ランク:B
23,680円(税込)

ZEISS コンタフレックス+テッサー45/2.8【中古カメラ フィルム一眼】ランク:B

1955年発売のコンタフレックス2と思われます。一眼レフながらレンズは次モデルのIIIから交換になったので、本モデルは交換不可のタイプ。しかしレンズには名レンズと名高い「テッサー」を搭載しているので、その描写はお見事以外言いようがありません。ツァイスがレンジファインダーの機種をフラッグシップとして据えようとしていた時期のモデルなので、お買い得な感じです。

プリズムのメッキが腐食しファインダー上に黒い影がチラつきますが、販売店舗の担当に確認したところそう気にならない程度だそうです。オリジナルのドイツ製スプール付き。
出典:楽天市場
ZEISS コンタフレックス+テッサー45/2.8【中古カメラ フィルム一眼】ランク:B
13,680円(税込)

これがなきゃ始まらない、特選フィルム 

FUJIFILM カラーネガフイルム フジカラー PREMIUM 400 36枚撮り 3本パック

発色の良さは、これだけデジタルが普及してもはやフィルムは遠い昔の遺物と言われても、この豊かで温かみのある階調はやはりデジタルの2~30万円の中級機程度では及ばない、とはフィルム/デジタル両方を経験したプロカメラマンの言。無難な発色もできればインパクトのある発色もできるというマルチな選手です。
出典:Amazon
FUJIFILM カラーネガフイルム フジカラー PREMIUM 400 36枚撮り 3本パック 135 PREMIUM 400-R 36EX 3SB
2,454円(税込)
2018年9月26日 14:16時点
価格および発送可能時期は表示された日付/時刻の時点のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、購入の時点でAmazon.co.jpに表示されている価格および発送可能時期の情報が適用されます。

Kodak カラーネガティブフィルム プロフェッショナル用 35mm ポートラ400 36枚 5本パック

コダック、富士と、現在買えるフィルムとしてはこの2大メーカーが主な選択肢となっていますが、コダックの発色の鮮やかさに惹かれる人は実に多いです。しかも、デジタル時代のフィルムらしくスキャナでフィルムスキャンすることを念頭に、特殊な保護層を設けてスキャンでも優れた発色を再現できるよう工夫されているので、まさに現代のフィルムのフラッグシップアイテムと言えるでしょう。
出典:Amazon
Kodak カラーネガティブフィルム プロフェッショナル用 35mm ポートラ400 36枚 5本パック 6031678
5,980円(税込)
2018年9月26日 14:16時点
価格および発送可能時期は表示された日付/時刻の時点のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、購入の時点でAmazon.co.jpに表示されている価格および発送可能時期の情報が適用されます。

Kodak 白黒フィルム プロフェッショナル用 35mm トライ-X400 36枚

白黒というシンプルにして奥深い表現の中でしっかりとシャープネスのある描写に定評のあるTX。どこか懐かしい思い出が鮮明に頭の中に蘇ったときのような、そんなクラシカルながらも明瞭な白黒写真を撮らせてくれます。色々使ってみても結局TXに落ち着く、という人多数。
出典:Amazon
Kodak 白黒フィルム プロフェッショナル用 35mm トライ-X400 36枚 8667073
835円(税込)
2018年9月26日 14:16時点
価格および発送可能時期は表示された日付/時刻の時点のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、購入の時点でAmazon.co.jpに表示されている価格および発送可能時期の情報が適用されます。
フィルムとくればどうもレンジファインダーの方が人気が高いようですが、中途半端に電子化が進んだ70年代や電子一色の80年代のものより、電子のデの字もない1950年代の一眼レフにはむしろロマンを感じます。普段一眼レフを使っているから撮り方に慣れているということもありますが、ミラーが部品の中に入ったことによって「鏡よ鏡よ鏡さん」と何か願いを叶えてくれるように感じるとか感じないとか。

しかし人類の叡智ってすごいですね、電源も無しで動くこんなにもCOOLな機械たちを作ってしまうなんて。カメラ最初に作った人を無条件にハグしたい人は大勢いるのではないでしょうか。
この記事の
商品一覧
キヤノン フラットベッドスキャナ CanoScan9000F MarkII
23,140円(税込)
アサヒフレックス (PENTAX) +58/2.4【中古カメラ フィルム一眼】ランク:B
26,480円(税込)
ニコン F ニッコール-O 2.1cm F4 純正専用ファインダー付
154,440円(税込)
キャノン Canonflex RP 標準レンズ付き 
21,600円(税込)
ツァイスイコン CONTAFLEX IV【中古 レンズシャッター一眼レフカメラ】
54,000円(税込)
Voigtlander ベッサマチック+50/2.8【中古カメラ フィルム一眼】ランク:B
27,480円(税込)
MIRANDA FV(CH)+オートミランダ50/1.8【中古カメラ フィルム一眼】ランク:B
23,680円(税込)
ZEISS コンタフレックス+テッサー45/2.8【中古カメラ フィルム一眼】ランク:B
13,680円(税込)
FUJIFILM カラーネガフイルム フジカラー PREMIUM 400 36枚撮り 3本パック 135 PREMIUM 400-R 36EX 3SB
2,454円(税込)
Kodak カラーネガティブフィルム プロフェッショナル用 35mm ポートラ400 36枚 5本パック 6031678
5,980円(税込)
Kodak 白黒フィルム プロフェッショナル用 35mm トライ-X400 36枚 8667073
835円(税込)